統計数理研究所
『深層学習時代の計算言語学』
日時:2023年3月17日(金) 9:30〜16:45
会場:沖縄コンベンションセンター (NLP2023会場と同じ) 会議棟A・A会場 [会場案内図]
および, Zoomによるオンライン (URLは学会参加登録者にお知らせします)
のハイブリッド開催
深層学習時代になり, 言語処理の性能が大きく上がりかつ柔軟になったことで, 従来は不可能であった言語学的な研究, すなわち計算言語学の研究が可能になり, そうした研究が増え続けている。また, 言語学の側でもデータを用いた実証的な研究が必要になり, 自然言語処理によるサポートの必要が無視できなくなってきている。
こうした事情に鑑み、本ワークショップでは言語処理側と言語学側の双方から, 新しい時代の「計算言語学」へのアプローチを模索したい。具体的には, どのような方法で何が可能になっているかという言語処理からの立場と, どんな言語現象が分析を待っているのかという言語学からの立場から発表を行い, 可能性について議論したい。こうして言語について知ることは, 企業において実際に言語処理を行う際にも役立つはずである。
狭い意味で「役に立つ」という工学的な自然言語処理だけでなく, 言語を科学する計算言語学の芽が, このワークショップからさらに広がっていくことを期待したい。
午前午後それぞれのパネルセッションではSlackのチャンネルで, 会場の皆様からも質問やコメントを募集いたします。
プログラム
9:00:開場
9:30〜9:55:全体挨拶, イントロダクション
9:30−9:35:持橋大地 (統計数理研究所) 「本ワークショップの主旨について」 [発表資料]
9:35−9:55:永田亮 (甲南大) 「言語処理と言語学の橋渡しの面白さと難しさ」 [発表資料]
9:55〜11:30:AMセッション 深層学習と言語学 (15分x6)
・大谷直輝 (東京外大)「言語知識の近似値として言語モデルは利用できるか」 [発表資料]
・大関洋平 (東大)「深層学習時代の計算心理言語学」 [発表資料]
・宮川創 (国語研)「消滅の危機にある言語・方言のために深層学習を応用する」 [発表資料]
休憩 (5分)
・北﨑勇帆 (高知大)「自然言語処理のタスクを日本語史研究に落とし込む」 [発表資料]
・上田亮 (東大)「言語創発を計算言語学として位置付ける試み」 [発表資料]
・大羽未悠 (奈良先端大)「言語モデルの第二言語獲得 -研究のきっかけとこれから-」 [発表資料]
11:30〜12:00:AMパネルセッション (司会:高村)
参加パネリスト: 永田, 高村, 大谷, 大関, 窪田  [会場からのご質問もSlackで受け付けます]
パネリストスライド 高村 窪田
12:00〜13:30:昼食休憩, 交流時間
13:30〜14:30:招待講演
鈴木久美 (マイクロソフト)
「マイクロソフトにおける言語処理の(個人的な)27年 ー 手書きの文法開発から深層学習モデルの製品化まで」 [発表資料]
含, 休憩10分
14:30〜16:05:PMセッション 深層学習と言語学, 公募枠講演 (15分x6)
・内田諭 (九州大)「単語分散表現から類義語を考える」 [発表資料]
・黒澤友哉 (東大)「DRS意味解析における出現位置を利用した語彙数削減」 [発表資料]
・山崎敏正 (九工大)「Decoding single-trial EEGs during silent Japanese words by the Transformer-like model」 [発表資料]
休憩 (5分)
・森下裕三 (桃山学院大)「計量的な語の意味分析から視点と主観は捉えられるのか」 [発表資料]
・野口大斗 (医科歯科大)「深層学習と日本語アクセント研究の可能性」 [発表資料]
・江原遥 (東京学芸大)「自動リーダビリティ推定の研究動向と展望」 [発表資料]
16:05〜16:35:PMパネルセッション (司会:持橋)
参加パネリスト: 内田, 小木曽, 川崎, 持橋  [会場からのご質問もSlackで受け付けます]
パネリストスライド 川崎 小木曽 持橋
16:35〜16:45:クロージング
窪田悠介 (国立国語研究所) [発表資料]
16:45〜17:30:フリーディスカッション (現地およびGather.town)
Gather.town担当:小町 (都立大)

オーガナイザー:
・持橋大地 (統数研)
・窪田悠介 (国語研)
・小木曽智信 (国語研)
・大谷直輝 (東外大)
・永田亮 (甲南大)
・川崎義史 (東大)
・小町守 (都立大)
・高村大也 (産総研)
・内田諭 (九大)
・大関洋平 (東大)

本ワークショップは, 国立国語研究所共同研究プロジェクト「多様な語彙資源を統合した研究活用基盤の共創」「計算言語学的手法による理論言語学の実証的な方法論の開拓」との共催イベントです。
現地・オンラインとも, 参加には言語処理学会2023への参加登録が必要ですので, ご注意下さい。